NTT都市開発のグローバル事業は、2009年の開始から順調に拡大、現在はロンドン、ニューヨーク、ボストン、ワシントンD.C.、メルボルン、キャンベラの各都市で展開中です。その事業スタイルは、大きく保有型と販売型の2つに分かれています。前者は取得した物件にリノベーションなどを行い資産価値最大化を図り、テナントを入れ替えた後に賃料収入を得るもの。後者は資産価値最大化後に売却し、開発後に売却益を得るものです。いずれもポートフォリオの分散に大きく貫献するとともに、海外での実績を国内外の新たな街づくりへと発展させる役割を担っています。
ロンドンでは、これまで5つのオフィスビルを取得してきました。うち3つを継続的に事業推進しており、これまで培った経験やネットワークを活かしながら次の事業機会を検討しています。
米国ではこれまでニューヨーク、ボストン、ワシントンD.C.で多数のオフィスビル事業を展開してきました。近年ではニューヨークで新たに大規模オフィス開発用地を取得し、ダラスとブルックリンでは住宅事業にも進出。いずれも現地パートナー企業との推進で、今後はさらに都市とアセットの拡充と深化を図り、プロジェクトごとのコミットメントを高めていく予定です。
オーストラリアでは、現在メルボルンにおいて大規模宅地開発事業を5プロジェクト推進中。各種開発協議を通じて地元行政や住まう人たちのニーズに沿った開発を進めており、今後はNTTグループの先進的な技術なども駆使して現地の期待に応える開発を行っていきます。近年、メルボルン、キャンベラ、ブリスベンにおいてオフィスビルを取得するなど、順調に事業を拡充しています。

River Valleyプロジェクト
NTT都市開発の海外事業の特徴は、総合デベロッパーとして国内で培ったノウハウを活かし、その地域や街、物件に合った多彩な開発を行うことにあります。エリアやアセットは拡大しており、新たな事業領域への展開も検討されています。会社としてのさらなる成長をめざすうえで、海外は開拓が必要不可欠な市場。“成長ドライバー”としての役割がますます期待されています。
さらに、NTTアーバンソリューションズグループという新たな立ち位置での取り組みも始まっています。ボストンでは2021年に当社米国事業初となる住宅とオフィスラボを中心とした大型複合面開発プロジェクトに参画。豪州では新たに複数の大規模な街づくり事業が進行中で、緑化面積の大きい上質な街並み形成などを通じたサスティナブルな開発を検討しています。またメルボルンでは、ネットゼロ・カーボンビルの実現をめざす取り組みとして大規模木造オフィスビルの開発に着手するなど、海外で事業展開するNTTグループ各社との連携を武器に、大規模複合開発やICTの導入など優良な社会インフラとしての街づくりを推進しています。

36 Wellington
また、2020年にはベトナム・ビンズン省で分譲マンション事業に参画するなど、経済成長が見込める各国での事業化を進め、実績を積み上げていく計画です。そして2020年に新設したシンガポールの現地法人も活かしながら現地に進出しているNTTグループ各社とのコネクションを強化し、有力な情報を得るなど、NTTグループの総合力を活かした海外事業をさらに強化、拡大していく方針です。
アジア

ベトナム・ビンズン新都市「MIDORI PARK The GLORY」は、「家族とゆとりのある時間を過ごしたいアッパーミドル層向け大規模レジデンス」をコンセプトとした、アジア地域における初の参画案件。今後東南アジアでの事業拡大を視野に入れ、NTTグループとしてのスマートシティ実現をめざす。
英国

ロンドン市において、2009年11月に海外第1号物件となるオフィスビルの取得をきっかけに、グローバル事業を拡大。現在は取得した5つのオフィスビルのうち、3件について改修工事やバリューアップを継続的に事業運営している。
豪州

2011年に現地法人を設立し、メルボルンにて宅地分譲事業に参画。最近ではメルボルンや首都キャンベラ、ブリスベンでのオフィスビル取得など、順調にアセットを拡大している。
米国

2013年に現地法人を設立し、同年12月にNYマンハッタンにて米国1号案件となる開発案件に参画。現在はニューヨーク、ボストン、ワシントンにて多数のオフィスビル事業を展開。ダラスやブルックリンでは、新たに住宅事業にも進出している。
