NTT都市開発のホテル事業は、1994年のリーガロイヤルホテル広島から始まりました。以降、商業事業の一環としてホテル事業を進めてきましたが、さらなる強化を決断、2015年秋に商業事業本部内にホテル・リゾート事業部(現 ホテル&ホスピタリティ事業本部)が新設されました。そこでめざしたのは量の拡大ではなく、NTT都市開発らしい、それぞれの土地の歴史や文化にこだわった上質なホテル、付加価値の高い開発です。
その柱の一つが、株式会社ひらまつとの業務提携で進める滞在型スモールラグジュアリーホテルです。三重・賢島、静岡・熱海、神奈川・仙石原、沖縄・宜野座の4カ所に続き、2020年3月に京都・役行者でも開業。また2018年8月には、東急不動産・ミリアルリゾートホテルズとの共同事業による「ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄」がオープンしました。

ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄
その他京都市では、元清水小学校跡地を活用したラグジュアリーホテル「The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu」を開発。昭和初期に建てられた同校校舎を保存、付属施設を新築し、上質なヘリテージ(遺産)ホテルへと再生する取り組みです。これまで同小学校が築いてきた地域とのつながりを重視し、ホテルオペレーターであるプリンスホテルが培ってきた「おもてなしの心」で、「記憶を刻み、未来へつなぐ」ホテルとして2020年3月に開業を迎えました。今後は同じく京都市内において、元新道小学校跡地を活用した「“街の記憶の継承”と“新たな共存価値”創造」をコンセプトとしたホテル開発を計画しています(2025年夏頃開業予定)。
さらに、福岡・今泉公園前ではホテルと商業の複合施設「レソラ今泉テラス」が2021年6月に開業しました。客室を運営するのは、シンガポールに本社を置くアスコット社。同社が展開するミレニアル世代に的を絞ったホテルブランド「lyf(ライフ)」の、日本初上陸となります。アスコット社とはサービスレジデンス開発についても業務提携、今後も、横浜日本大通りプロジェクト(2023年夏開業予定)をはじめ、共同での事業展開を検討しています。

レソラ今泉テラス・lyf Tenjin Fukuoka
※写真提供:フォワードストローク
パートナー企業とのコラボレーションを軸に、既存のものを持ち込むのではなく、場所性、環境、独自性にこだわりその土地、地域に最もふさわしいものを世界中から探して誘致する。そして長い継続性をもって新たな歴史を積み重ねていく。それが、NTT都市開発の展開するホテル事業です。エースホテル京都の「アジア・パシフィック・ホテル投資会議」での最優秀賞をはじめ、これまで数々の国際的な賞や格付けをいただいてきました。現在も大阪、京都、札幌などでホテルの開発プロジェクトが進行中で、”そこにしかないもの”を追求し続けていきます。
2019年7月に本格始動したNTTアーバンソリューションズのもと、NTTグループの保有不動産やICT技術を駆使した新たな街づくりへのチャレンジが始まっています。ホテルは、文化を醸成・発信し、街に付加価値をもたらす重要なコンテンツ。独自の道を歩むNTT都市開発のホテル事業が、街づくりの新たな時代を切り拓いていきます。