住宅事業は、オフィス・商業事業とともにNTT都市開発の柱として成長を牽引してきました。「今も、未来も、心地いい」をスローガンとした分譲マンションブランド「Wellith(ウエリス)」を2000年より全国で展開。先進性と安心を調和させ、いつまでも高い資産性を保つ、質の高い住まいづくりをめざしてきました。
2021年度未での累計引き渡し戸数は1万4,000戸を超えました。流行やトレンドに流されることなく、住まいに真摯に向き合うことから生まれる心地良い空間と維持管理へのきめ細かな配慮が特徴で、「ウエリスチェック」と呼ばれる独自の検査を通した厳格な品質管理も、高い人気につながっています。

Wellith One Aoyama
※写真提供:フォワードストローク
一方、少子高齢化が進む日本において高齢者のための住宅確保が大きな社会課題になると考え、2008年に高齢者向け賃貸住宅事業をスタートしました。2010年に「ウエリスオリーブ新小岩」をオープン(2012年に制度変更に伴いサービス付き高齢者向け住宅、略称『サ高住』に変更登録)、2016年にはサ高住第2号となる「ウエリスオリーブ津田沼」をオープンしました。
建物内に生活相談員が常駐し訪問介護を受けることも可能(要別途契約)なサ高住は、介護の必要のない段階から将来を見越して住まいを確保できるのがメリットで、津田沼ではさらに施設内を自立型と介護型のフロアに分けるなど要介護になった場合でも同じ棟内に住み続けることができる機能を備えています。サ高住の取り組みはその後も拡大し、現在は9棟のウエリスオリーブを運営しています。

つなぐタウン調布の森(ウエリス仙川調布の森※1・ウエリスオリーブ成城学園前※2)
※1 分譲済み ※2 入居中
そしてサ高住への取り組みは、「つなぐTOWN」プロジェクトへと発展しました。これは分譲マンションとサ高住を一体的に開発するもので、サ高住に入居する親世代との近居が容易になるだけでなく、優先入居権によって将来のサ高住へのスムーズな住み替えも可能。
また、介護が必要になっても自宅に住み続けたいと考える人も少なくないため、分譲マンションに住みながらサ高住のサービスや施設を利用することができるなど、住まいの今と未来をつなぐ取リ組みです。首都圏ですでに5件、関西圏でも1件が運営中です。住宅さらには街づくりの視点から、高齢者の介護とコミュニティのあり方という社会的課題に取り組んだものとして、高い評価を得ています。

つなぐTOWNプロジェクト
※「つなぐTOWN」はエヌ・ティ・ティ・都市開発(株)の登録商標です。
現在、当社が住宅事業の新たな柱として取り組むのが、リノベーション事業です。良好な住宅ストックを有効活用するリノベーション事業は、世代を超えて住み継がれてきた建物の資産価値を維持しながら、地域と共に過ごしてきた歴史や風景を活かしつつ進化させるもので、環境にも優しい住まいづくりです。
当社ではすでに、都心の立地に恵まれた新築マンションにはない上質な意匠やゆとりある個性的な問取りなどを特徴とする高級賃貸物件を取得。建物の価値向上を図り、分譲マンションとして販売するというプロジェクトを展開しています。

アッシュダール広尾
※分譲済み
今後、NTTアーバンソリューションズグループとして、グループが持つリソースやノウハウを活用して様々な地域の街づくりを支援していくこととなります。その中でも、生活の基本となる住宅は必要不可欠なアセットと言えるでしょう。2020年度より学生向けマンション「Wellith IVY(ウエリス アイビー)」や、都市型賃貸レジデンス「Wellith URBAN(ウエリス アーバン)」の展開を開始。他にも、ニューノーマル時代における新たなニーズへの対応や、地域の課題を解決する街づくりの推進などさまざまな住まいへ展開し、検討を進めています。次に求められる住宅とは何か、永く引き継がれる住宅とはどのようなものか。住宅事業を通して、街の未来に向けた提案に取り組んでいきたいと思います。